八王子市立南大沢図書館に行く。
表現が鋭い。話は可もなく不可もない。
オレンジを絞ると皮の表面から樹液みたいなものがしみだしてきて、手がべたべたになる。 ささくれにつくとしみて、なめると苦い。
という文章に出くわした時、小説の流れから意識が剥離して、しばし見入ってしまった。 「ささくれに…」のところは話の中に出す必然性はないのだと思う。 しかし、オレンジの絞りにくさを書こうとすると、こうなるのだ。 つまり表現あるいは描写が話に優先しているわけだ。
大学図書館で日経サイエンス・パリティ・Bit。
BookOff で「君の手がささやいている」一気読み。後半は飽きた。
雑誌の連載を読んでいるよう。 方向性も終わりも見えなかった。 しかし、現在の状況自体が暗中模索といった体なので、それで良いという気もする。 考えるための資料の集成としての意味はあるだろう。 フリーソフトなどの分類は多少違う気もした。
連休で実家に戻り、ついでに杉並区立高井戸図書館に行ってみる。 私が八王子市に移ってから建った新しい図書館だが、案外本棚は埋まっていた。
非常に内輪ウケを狙ったような話。 ここで内輪とは図書館学の授業を受けたとか、その関連の本を読んだとか、そういう人たち。 これでコバルトとはコバルトも変わったものだ。
有名なゲーデルの不完全性定理を紹介している本である。 最初の３章を論理の説明にあてているので対象としては高校生ぐらいか。 途中に挟まれるコラム（１、２ページの解説など）がちょっと読みにくくしている。 少しもったいない感じがした。
日本語における漢字の使用率は、低下しつつあるとはいえ、重要な地位を占めるのは間違いない。 その漢字使用がどのように制限されているかという話。 気になったのは、JIS 漢字の影響やカタカナ語の増加について触れていないこと。 漢字だけが問題だった時代は終わったのではないかと思う。