気分が晴れないので走りに行く。 前にもこのパターンで尾根幹線を東に行ったが今日は西。
堀之内の坂を上り、尾根幹線に出る。 右に、つまり西に行く。 始めは上り坂。 DDI のネットワークセンターとかいう建物が孤独に立つ。 それから給水塔。 あとは枯野。 ススキと、セイタカアワダチソウの枯れたのが並ぶ。 放火したいような見事さだ。
その辺りで八王子市に入り直す（ということは一度多摩市に入っていたわけだ）。 そこからゆるゆるとした下り坂。 分水嶺による行政区画の分割。 しかし本当に何も無い。
しばらく前にはもっと曲がりくねった道だったのだが、暴力的なまでに真直ぐに道路を作り直してある。 こういうところにも、ニュータウンの息苦しさは表現される。 感性が足りない。
南大沢から来る道と交わり（ここは立体交差にする予定なのか橋脚がある）、そして、丘が立ち塞がる。 かに見えたが、勿論トンネルがある。 「小山長池トンネル」という短いトンネルで、その先はもう町田市である。 なにやら、家畜の臭いが漂う。 道が狭くなり、歩道が消え、（多分）旧道と（いつのまにか）合流して、下り坂。 曲がりながら下る。
下り尽くした先は町田街道。 そうてつローゼンがある。 そのすぐ先に境川が見える。 都県境だ。
折角だから神奈川に足を踏み入れる。 直進。 突き当たりは米軍施設だ。 何だか解らないが、パトカーらしき車両が数台見えた。 とりあえず右折する。 目標は橋本、にしておこう、一応。
道なりに進むと、やがて京王線の高架が見え、潜ってその側道を走る。 駅に近付いたが、人ごみに近付くのも嫌なので、一気にＪＲも潜って南側に出る。 コンピューター屋があったと思ってそっちにいってみたけど、見当たらない。 カーテンとかを売ってる店がどうも見覚えのある建物だったので潰れたということにしておく。 移転したのかもしれないけど。
しばらくその辺りを走り回る。 もう、ここへは来ないかもしれない。 そのことに特に感傷はないが、そう思うと不思議な感じがする。
国道４１３号線（津久井街道）に乗り、Book Off に立ち寄る。 何を買おうというのでもなく、何かを読みたいというわけでもなかった。 古本屋があれば入る。 義務みたいなものだ。 今のこの気分に欠けているのは何か、と棚を見る。 火浦功だ、と直観が告げる。 ガルディーンを買いこんだ。
あても無く街道に沿って西に行く。 いつか相模原市を抜け、津久井郡城山町に突入する。 つまらない町並みが続いて飽きたので、copio というスーパーの片隅にあったマクドナルドで火浦功を読み始めた。
これ以上書くのは止めておこう。 何はともあれ、自転車で疲れるぐらい走ることが必要だった。 そう結論しておくことにする。